受け口で悩んでいる
あなたの歯並びはどれ?
受け口の患者さんの治療法
成長期の患者さんの治療と成人の患者さんの治療に分かれます。
成長期の患者さん
上顎の成長を促すまたは下顎の成長を抑えることで上下の顎の位置のバランスを整えます(1期治療)。成長期は顎の位置のコントロールができるのでまずはその時期にしかできない顎の位置のコントロールを行い、上下の顎のバランスを整え、顔貌の改善を行います。
下顎の成長が止まったら成人期の治療(マルチブラケット装置)(2期治療)を行い歯並びの改善を行います。
受け口の患者さんは下顎の成長が15歳頃まで続くことがあります。よって成長期の治療(1期治療)により受け口が改善した後に早期にマルチブラケット装置を装着して歯並びが改善してもその後下顎が成長し咬み合わせが崩れることがあります。下顎の成長が旺盛な患者さんは下顎の成長が止まった頃にマルチブラケット装置を装着することで当院は確実な治療を行います。
当院で頻繁に用いる装置(1)
【上顎前方牽引装置】上顎の成長を促すために
口腔内にセットしたフックからマスクに向けてゴム輪をかけることで、上顎全体をゴムの力で前方に牽引し、上顎の成長を促進します。家の中で使用します。
当院で頻繁に用いる装置(2)
【チンキャップ】下顎の成長を抑えるために
ゴム輪の力で下顎の成長を抑制します。家の中で使用します。
症例上顎の前方への成長が不足し、受け口になっている症例(女性 10歳5か月)
治療前
受け口の小児期の患者さんです。下顎の前方への成長が著しい顔貌となっています。
主訴:受け口を治したい
初診時年齢:10歳5か月
治療期間:1期治療にて上顎前方牽引装置を1年4か月使用。その後チンキャップを1年9か月使用。2期治療にてマルチブラケット装置を2年3か月使用。
治療費:1期治療費 30万円+毎回の調節料(税別)/2期治療費 35万円(セラミックブラケット)+毎回の調節料(税別)
副作用とリスク:歯を移動すると幾分か歯根が吸収されて短くなることがあります。特に生活に支障がない場合が殆どです。
1期治療(成長期)
上顎前方牽引装置を用いて上顎の成長を促します。家の中で使用します。
使用期間の目安は、その後の下顎が成長しても再び受け口にならないような出っ歯の状態になるまでです。
上顎の牽引修了
上顎の前方への成長が促進され、受け口が改善しました。
2期治療(下顎の成長の止まった14歳頃)
マルチブラケット装置を個々の歯に装着して、ワイヤーを通すことで、緊密に上下の歯を咬み合わせていきます。
治療終了
正常な咬合が獲得できました。成長期に上顎を前方に牽引していなければ、初診時よりも受け口の量が増加し、下顎のみ突出している顔貌となっていたと思われます。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
成人の患者さん
成人の場合は顎の成長は止まっているので、マルチブラケット装置で歯のみを動かし歯並びを改善していきます。顎の前後的、左右的な位置を改善する必要がある場合は手術を伴う矯正をご提案する場合もあります。
なるべく永久歯の抜歯を避けたいと考えておりますが、歯を並べる顎の骨が小さい場合や、口元が突き出して顔貌が悪くなってしまう場合、長い目で見て安定が得られない場合には、抜歯を伴う矯正治療のお話をすることがあります。
著しい受け口、顎の左右的なずれが大きい場合は、手術を伴う治療(保険対応)をご提案する場合もあります。
症例受け口の症例(男性 18歳8か月)
治療前 18歳8か月
前歯が受け口となっています。また、逆の咬み合わせにより下顎の動きが制限されています。
主訴:受け口を治したい
症状:骨格性下顎前突、反対咬合
初診時年齢:18歳8か月
治療期間:マルチブラケット装置を1年2か月使用
治療費:契約料60万円(セラミックブラケット)+毎回の調節料(税別)
副作用とリスク:歯を移動すると幾分か歯根が吸収されて短くなることがあります。特に生活に支障がない場合が殆どです。
マルチブラケット装置を装着し、歯を配列すると…
治療後 19歳10か月
受け口が改善され、良好な咬み合わせが得られました。また、顎の動きの制限が無くなり本来の自由な動きを獲得できました。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
症例外科的矯正治療を行った受け口の症例(女性 30歳)
主訴:受け口が気になる
症状:骨格性反対咬合
初診時年齢:30歳1か月
治療期間:マルチブラケット装置を2年8か月使用
治療費:矯正治療費は(健康保険3割負担で)207,123円、他に連携医療施設で外科手術の費用が掛かります
副作用とリスク:手術後に(下顎の)オトガイ部周辺に神経麻痺を生じる可能性が幾分かありますが、外科手術を行った施設で適切な治療を行って頂きます。歯を移動すると幾分か歯根が吸収されて短くなることがあります。特に生活に支障がない場合が殆どです。
マルチブラケット装置装着 1年8か月後
マルチブラケット装置を装着して、手術後に上下顎が良好に咬合するように排列
外科手術(連携医療機関にて下顎枝矢状分割術(下顎の後方移動)を施行)
外科手術1年後
良好な咬合が得られ、マルチブラケット装置を撤去。下顎を後退させることで顔貌も改善されました。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。 その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。